心の理論

2021.08.04

”心の理論”と言う言葉を耳にした事がありますか?

私たちは人との関わりの中で、こんなときにはこの人はこう思っているはずだ、

こう言ったら相手はたぶんこう思うだろう・・・

といったことをそれほど深く考えることなく直観的に理解できます。

この力は発達段階において習得は必要な力でもありますが、

誰から教わるでもなく生活の中で身についていきます。

 

「心の理論」とは私たちが日常生活で意識せずに使っている常識心理学のことをいいます。

人と上手に関わることができなかったり、社会的な場面でうまく振る舞えなかったりする

子どもたちがいます。

たとえば、悪気はないのに友達がいやがることをいつも言い自分の立場を悪くしてしまうのですが、

それは自分の言ったことが相手にどう受け取られるかを想像することができないからです。

そのような子どもたちの抱える困難の背景には心の理論が獲得できていない、

あるいは心の理論をうまく使えていないといった問題があると考えられています。

発達障害、なかでも自閉症スペクトラムの子どもたちのコミュニケーション障害の背景には

このような心の理論の問題があることが多いと考えられています。

 

ポラリスの活動では日常生活動作の自立や学習面での補助はもちろんですが

スタッフはソーシャルスキルを意識しながら子どもたちに声掛けをしています。

ここ2,3年、ソーシャルスキルや子どもの心理に関してかなり学習してきました。

 

そして子ども達に変化が!!!

 

7月 Hさんが”梁(りょう)さんあげる”と私の為に作ってくれたお絵描き

8月 M君が ”先生にあげたいから持ってきた”と鞄から飴を取り出しました。

  ・・・帰りに母に確認すると自分のお菓子箱から選んで自分で考えて

     持ってきたとの事。

8月 前日がお休みだったNさんが”スタッフが夏休み大変だから家で書いた”

と暑中見舞いはがきを私にくれました。

デイサービスの活動の中で、保護者様からの感謝の言葉は私達の励みになり、

心の支えになるのはもちろんですが、子ども達から受け取る折り紙や葉書は

最高に嬉しいです♥♥

前文に表記したように、心の理論は発達障害を抱える子どもには獲得しにくいと

様々な書籍にて学び理解していましたので

私流でお絵描きをプレゼントしてくれたHさん

飴も持ってきてくれたM君

暑中見舞いはがきをくれたNさん

”心の理論”の発達の階段上がってる!!!!!!

と一人でマニアックな評価をしていました!(^^)!

 

児童期をどこで過ごすのか、誰と関わるのか

子ども達の人生に大きく影響します。

私自身はその一人である事を心に刻みながら

今日も帰って勉強しようと思います。

 

☆児童デイサービス・ポラリス

 ポラリス・ヘルパーステーション 梁☆